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浦東陸家嘴
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1990年4月に国家プロジェクトとして浦東新区開発計画がスタートし、518平方kmという広大な未開発地域が外資導入により開発され、この浦東新区を中核として21世紀初頭までに上海市を国際的な金融・貿易・経済センターに成長させることとなった。特に上海の歴史的価値を象徴する外灘と黄浦江を挟んで対峙する陸家嘴地区には世界でも有数の高さを誇る超高層ビルが立ち並び、上海版摩天楼が形成された。 更には長江デルタ全体の経済発展を牽引していく戦略、いわゆる「龍頭戦略」の一環としての役割も果たしており、特に92年に鄧小平氏が改革・開放の意志を示したいわゆる「南巡講和」を発表されたころから開発が加速し、現在まで拡大を続けており、その経済成長率は上海市全体のそれを大きく上回り続けている。 このように浦東陸家嘴地区は従来はビジネス街として発展してきた街であるが、高層ビル・タワーの展望台やビル群の夜景など見るべき観光資源も多く、現在の中国発展の姿を最も実感できる場所として短時間でも訪れてみることを是非お勧めしたい。
浦東陸家嘴の観光は、東方明珠塔と金茂大厦、さらには上海環球金融中心といった高層建築の展望台に上っての観光が中心となる。 またこれらの足元には博物館や海洋水族館などレジャー施設も整っていて楽しむということには事欠かないエリアとなっている。 もちろん黄浦江沿いの濱江公園から眺める対岸の外灘の風景なども素晴らしく、夜景は絶品である。 ●上海環球金融中心(通称:上海ヒルズ) 上海環球金融中心は地上101階、高さ492メートル。森ビルの建設で、フォーラム会場、ショップ、レストラン、オフィス、ホテル(パークハイアット)、展望台が入る複合ビルである。竣工は2008年。 展望台は94階、97階、100階にあり、そのいずれにもいけるチケットは150元。ただし70歳以上及び18歳以下の学生等は100元、140cm以下の子供等は75元。 79階から93階にかけてはパークハイアット上海が入っている。89階カフェ、91階レストランなどは宿泊者でなくても利用できる。 ツーリストは浦東新区発展を一望できる金茂大厦または東方明珠塔に上るといいだろう。 金茂大厦は高さ420mのビルで88階建て。1999年3月にソフトオープンし同8月にフルオープンした。完成当初は世界第三位の高さを誇ったが、現在は近年の高層ビルラッシュにより2012年現在で世界14位となっている。設計は米国企業による。最上階の88階は展望台で高さは340.1メートル。また53階から87階にはホテル(グランド・ハイアット上海)、3階から50階まではオフィスとなっている。それぞれ入口が異なり、展望台へは北東(浦東世紀大路側)、ホテルへは南西、オフィスへは南東から入る。 展望台は8:30~21:00。
“新しい上海”のシンボルである東方明珠塔は、3つの高さの展望台を有する上海有数の観光スポットとなっているテレビ塔。高さ463メートル。完成当時は電波塔としてアジアで最高の高さだったが、その後広州塔(2011年完成:600m)や東京スカイツリー(2012年完成:634m)に抜かれアジアで3位、世界ではカナダ・トロントのCNタワー(3位:553m)、ロシアのモスクワのオスタンキノタワー(4位:540m」)に次いで5番目の高さとなっている。 後発の高層ビル完成の際には観光客の減少などが予想されていたが、人気は衰えることなく現在でも週末などはかなり混んでいる。金茂大厦などに比べ黄浦江寄りに位置するので、外灘の景色がより近く見えることなどが人気の秘密なのだろう。 メインとなる展望台は上から二番目の球にあり、地上263メートル。外灘の古くかつ荘厳な建築物群から左回りに見ていけば、上海の東西を結ぶ大動脈・南浦大橋、上海の発展を象徴する浦東新区の高層ビル群、美しい吊橋・楊浦大橋、蛇行する黄浦江、旧日本総領事館、黄浦江へ流れ込む蘇州河などを望むことができる。 このフロアから階段で1階下に下りると屋外に出ることができる。夏の夜などは夜風が大変気持ちがいいので是非訪れたい。逆に1階上がったところには1時間に1回転するリボルビング式のビュッフェレストランがある。夜景はかなりきれいなので最高水準の味を求めないのであればお勧めできる。ランチは営業時間:11:00~14:00。ディナーは営業時間:17:00~21:00。 TEL:58798888 一番上の球にある展望台は地上350メートルに位置する。より高いところへ行ってみたくなるのが人間の性だが、ここはちょっと高すぎて天気が少し悪いと霧の中に入ってしまい、周囲が見えなくなってしまうので注意が必要だ。チケットも高くなる。 地上90メートルの一番下の球には、以前屋内遊園地があったが現在は休業中となっており、今は特筆すべき見所はない。敢えて言えば、ここから地上1階ロビーに降りるのに、塔の中心を通るシースルーのエレベーターを利用できることぐらいである(その他のエレベーターから外を見ることはできない)。 営業時間:8:30~21:30 浦東新区の観光の中心である東方明珠塔の1階に海都市歴史発展陳列館がある。その立地から東方明珠塔、外灘、南京路歩行街、豫園、新天地、という上海観光の定番コースの一部と言ってよく訪れるには便利だ。 歴史発展陳列館は、東方明珠塔の展望台の下りエレベーターを降りたフロアにある。展示物には日本語の説明もあるので困ることはないが、無線ガイドレシーバーを借りることができ、日本語音声で詳しい説明を聞くことができる。料金は40元ほど。ただし紛失保証としてパスポート等の身分証明書の提示或いは400元のデポジットが必要。 展示スペースの面積は10,000平方メートルと結構広く無線ガイド機の説明全部を聞くと丸一日を要し、適度に省略しても2時間ほどかかる。館内は酒の量り売りの店や豆腐店など古い時代の生活を再現する部分、列強の上海侵略を説明する部分、租界時代の反映と荒廃を表現する部分、古い建築の模型中心の部分の4つの部分から構成されている。 展示は模型及び蝋人形で過去の様子を再現することに重点が置かれていて、博物館というよりはパビリオンという感が強いが、上海の往時を体感することができる。所々にタッチパネルが置かれており、タッチすると様々な事柄について説明が表示される。 各模型の看板文字などに注目しながらゆっくり巡るといろいろ発見がある。例えば、租界時代の反映・荒廃をテーマとする3番目の展示室のいかがわしいマッサージ店の看板には「土耳其浴室」と書かれ、「土耳其」とはすなわち「トルコ」であり「トルコ風呂」という単語がどうやら中国から来たものであるらしいことが分かる。 OPEN:8.30~22:00(入館は21:00まで) 無休 ●濱江大道 浦東新区陸家嘴の黄浦江岸が遊歩道となっている。対岸に外灘の古い建築群が立ち並ぶ姿を望むことができる。特に建物がライトアップされる夜の景色が美しい。デートの男女の他、最近では観光客も多くなった。多数のレストランやハーゲンダッツのカフェやスターバックスもあるので、食事やお茶をしながらゆっくりと過ごすこともできる。北側からは上海港国際客運中心に停泊する日本の長崎や関西からのフェリーの勇姿も見ることができる。
タクシー等自動車で黄浦江の西側(いわゆる浦西地区)から浦東新区へ行くには、楊浦大橋、南浦大橋または外灘地区から浦東新区の中心の陸家嘴へのトンネル(延安隧道)、人民トンネル(人民隧道)及び陸家嘴のやや南側に出るトンネル(復興東路隧道)の利用の5通りがある。 公共交通機関としては上海市を東西につらぬく地下鉄2号線が便利。ただし平日の朝夕はラッシュで大変混むので、この時間帯の利用は避けた方がいい。(上海地下鉄路線図) 外灘から徒歩で陸家嘴地区へ行くには、外灘観光トンネルの利用が考えられる。片道50元と高いが、かつ地下鉄駅へ戻る時間を考えると観光アトラクションとして利用するのであればいいだろう。 ただ、観光客には、行き若しくは帰りには黄浦江を横断するフェリーに乗ることをお勧めしたい。元々全くの生活船だったが、外灘のすぐそばを渡る東金線は近年観光客の利用も多く空調付の船となっている。特に夏の夜にはデッキへ出ると夜風が気持ちいい。浦西側は外灘と金陵東路の交差点そばから。浦東側は東方明珠塔から南へ10分ほど歩いたところに東昌路という乗り場がある。
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