上海TOP > 上海の医療・病院・健康 > あなたの仕事場、大丈夫? > What you KNEED to know!~週末の戦士たち~





第6回 What you KNEED to know!
~Weekend Warriors(週末の戦士たち)~

 普段の仕事中は比較的運動量が少なく、週末になるとある限りのエネルギーを使ってスポーツに打ち込む人々のことをWeekend Warriors(週末の戦士たち)と呼びます。十分な準備運動をせず突然激しい運動をすることによって、筋肉痛や関節痛、場合によってはケガをすることもあります。

 上海に来てから新たな趣味としてスポーツを始める人も多いことでしょう。「週末の戦士症候群」は春から夏にかけての土曜・日曜によく見かけられます比較的軽い症状が多い中、時として後々慢性症状を残す重大なケガも起こり得 ます。

 中でも膝のケガは、場合によっては週末のスポーツのみならず、数週間、数ヶ月に渡り日常生活にも支障をきたすことがあり、的確な診断と治療が早い回復への鍵となります。

 ここではSinoUnited Healthのジャン医師が膝のケガの診断と治療に関する基本的な情報を紹介します。


診断
 膝のケガの診断は複雑で油断のならないものですが、まず『腫れ』は基本的に重要な合図だということを覚えておきましょう。膝の痛みは痛み止めの薬を飲むことによって完全に消し去ることはできません。腫れや痛みなどの症状が長引くようなら必ず専門家の診断を受けましょう。ケガをした時とその後の症状(コリコリ音がする、膝がはずれるような感覚など)や、いつ腫れが始まったか・いつ動かしにくくなったかなどを患者さんが詳しく説明することで、医師は的確な診断ができます。

 医師は患者さんの病歴や過去のケガについても詳しく聞きながら、膝のケガを調べます。症状によってはMRI(Magnetic Resonance Imaging=磁気共鳴画像)を撮ることにより、より明確な診断を下すことができます。


医療機関を訪ねる時期
 膝のケガが特に深刻でなく問題なく動かすことができるようなら、まずは自分で応急処置をしましょう。安静にする・冷やす・(心臓より)高く上げる、そして必要ならば痛みと炎症を和らげるためにステロイドの入っていない消炎剤(錠剤もしくはクリーム)を使用します。もしも2,3日経っても症状が治まらない場合には、必ず整形外科専門医、またはスポーツメディシン専門家を受診しましょう。 以下の症状がある場合はただちに専門医に連絡をしましょう。

膝で体重を支えられない
腫れが見られる
膝が明らかに変形している
痛みがひどい
膝の赤み、痛み、腫れに続いて発熱した(ケガから感染した可能性有)


治療
 軽度の痛みや不快感ならば冷やす・痛み止めの薬を飲む・マッサージなどの方法で和らぐでしょうが、腫れたりひどい痛みがある場合は専門家の治療が必要になります。専門家は膝を心臓より高く上げる、迫させるためのサポーター(ブレイス)を装着する、そして必要に応じて冷やすことを薦めるでしょう。
 また、専門家によっては膝への圧力を避けるためにしばらくの間松葉杖を薦めるかもしれません。痛み止めの薬の処方もあるでしょう。


理学療法(Physical Therapy)
 リハビリテーションの一つである理学療法の目的は、負傷した膝の周りの筋肉を強化し、失った安定性を取り戻すことです。ケガの種類によって、腿の後ろ・前・ふくらはぎ・お尻・足首それぞれの筋肉をトレーニングします。症状によってウェイトや自転車こぎ、ランニングマシーンなどの利用が効果的な場合もあり、患者さんは病院での治療に加えジム通いを薦められることもあるでしょう。フィジオセラピストは自宅でできる運動も指導します。

 リハビリテーションの始めの段階では、負傷した部位の可動域をもとどおりに修復することに重点を置き治療をします。(ケガをすることにより、患部の動きが鈍くなり、自然に動かすことができなくなります)。
 その次に、膝の負傷の場合なら、膝・お尻・足首など下肢の強化トレーニングを、安定性とバランス性の増強と共に行ないます。そしてリハビリテーションの最終段階では、『再発の防止』のためのエクササイズやトレーニングを行ないます。

 患者さんは医師やフィジオセラピストの立てた計画に沿って、自身ですすんでリハビリテーションのためのエクササイズをすることにより、より早い回復を期待することができます。


 以上の情報はサイノユナイテッドヘルスの整形外科専門医デイビッド・ジャン医師によるものです。より詳しい情報は日本語直通電話13818379691まで。  またはjuntokumasu@sinounitedhealth.comへメールでご質問ください。



EXPLORE上海TOP 】【 上海の医療・病院・健康

Copyright since 1998 Shanghai Explorer