(1)貿易
2006年の輸出額は1136億ドル、輸入額は1139億ドル。輸出額は全GDPの約87.3%にもなり、上海経済の対外経済への依存度が非常に高いことを示している。5年前の2001年は同43.9%なので、対外依存度の深まりが昨今顕著であるということができる。全中国に占める比率は輸出が約12%、輸入が約14%で、上海が中国の主要な貿易基地であることがわかる。国別では、輸出・輸入ともに日本の占める割合が非常に高く、輸出で13.3%、輸入で16.9%が対日本となっている。
(2)直接投資
上海市への海外からの直接投資は鄧小平氏が南巡講話を行った1992年までは非常に少なかった。1992年から急増し、1997年のアジア金融危機の影響もあり99年頃に一時的に落ち込むが、2000年頃より再び増加に転じ、上海ブームの中で2002年には契約金額で前年同期比43.8%も増加した。ただ昨今は投資ブームも一段落した感があり、2006年は契約金額で5.3%増・実行金額で3.8%増となっている。上海への直接投資額(実行金額)は全中国の10.2%を占める。2006年末までの累計は契約件数は44547件、契約金額は1145億ドル、実行金額は668億ドル。
第十一5ヵ年計画では、外資の量のみならず質を高めること、上海にグローバル企業の地域本部の設置を促していくことなどが宣言されており、今後も一層の外資導入が目指されていくものと考えられる。
国別では、香港に次いで日本からの投資が多く、ドイツ、アメリカと続く。日本からの投資は実行金額で11.7%を占める。2006年末現在、日本からの直接投資契約件数の累計は6376件、契約金額累計は130.8億ドル、実行金額累計は95.2億ドル。実行金額累計は全体の14.3%を占めており、上海経済において重要な位置を占めていることがわかる。
(3)観光
上海には北京や西安などに比べれば見るべき観光資源がないが、2006年には延べ606万人が国外から上海に観光で訪れている。昨今の上海ブームも反映し日本からの旅行者も多く延べ136.9万人が訪れた。2000年に比べると2.5倍以上の増加となっている。
(4)友好都市等
横浜市、大阪府、大阪市と友好都市の関係にある。締結年はそれぞれ1973年、1974年、1980年。さらに1996年に長崎県と友好交流関係都市となっている。
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