小麦粉でできたクレープ状の生地に、中華の揚げパンであるカリカリの油条を載せて包んだ「蛋餅」は、上海庶民の定番の朝食の一つ。薬味としてネギ・香菜・ザー菜が入れられる。もともとは中国北方地方の小吃だったが、上海でも広く見られるようになった。クレープ地がパリパリしているのがおいしい。
甘く味付けされたもち米をベースに、油条をはさみ、しっかりと圧縮して丸めた「粢飯団」も、上海では朝食時によく見かける。写真のように棒状のものもあれば、オニギリのように丸く握るものもある。
上海の朝食の定番小吃の一つ「豆腐花」は、店によっては甘系と醤油味系の2種類がある。ベースは豆腐のようだが、実際は豆腐よりかなり柔らかい。醤油味系の味付けの場合は香菜、ネギ、ザー菜、紫菜、ラー油、ゴマ油などをトッピングする。
独特の臭みをもつ臭豆腐は、いつの時代でも上海っ子の間で人気だ。豆腐を発酵させたもので臭いが強く、慣れなければちょっと食べづらいかもしれないが、慣れると病み付きになってしまう。外の皮がカリカリで、中の豆腐が比較的しっかりとしていて、歯ごたえがあるのがポイント。
焼き小籠包とも言うべき「生煎」は、上海人が大好きな小吃の一つだ。小籠包が蒸したものであるのに対して、こちらは油ののった大きなフライパンで焼いてから蓋をかぶせて蒸す。そのため底部が狐色に焼けている。中には肉から出た煮汁があり、食べるときはヤケドに注意する必要がある。
緑豆と小豆をベースに棗やハトムギなどが入れて煮詰めて冷やした「氷鎮緑豆湯」は、氷を入れて食べるとさらにおいしい。甘さにしつこさがなく、酷暑の上海の定番小吃。緑豆は中医学的にも夏場の火照った体を冷やす働きがあり、庶民の間で広がった薬膳ともいえる小吃だ。
総じて、上海庶民の味は、これら小吃に凝縮されていると言っても良い。店を選ぶポイントは、地元民の行列ができているところ。そうすればきっとお気に入りの小吃が見つかるに違いない。 |