まずは地元の上海料理から。多くの有名人がお忍びで訪れるという「園苑」の名物料理は、「自家製豚の角煮」だ。甘辛く煮た豚肉の味付けは、上海料理の特徴。コクがありながら、不思議と脂身がしつこくない。
上海の家庭料理を気軽に味わえると、外国人にも人気の「1221」のおすすめは「アヒルのパイ包み揚げ」。外はカリッと、中はふんわり。パイの香ばしさと、香辛料の複雑な味わいによって、アヒル特有の臭みは完全に消され、旨味だけを味わうことができる。
上海の一般家庭料理から海鮮料理まで幅広く取りそろえる「虹橋人家」では、迷わず「蟹ともち米の2種蒸し」を注文しよう。醤油味のもち米と、肉がたっぷり詰まったジューシーな蟹を一緒に蒸すことで、蟹のエキスがもち米にほどよく浸透、蟹にも醤油の香ばしさが移る。「うまい蟹は上海蟹だけではない」と納得できる一品だ。
一風違った味つけと盛りつけで、上海料理の新しい可能性を感じさせてくれる「海上阿叔」は、味にうるさい上海人や上海在住の外国人に提供がある人気店。数あるオリジナル料理の中でもとくに有名なのが「アンクル特製豚肉の炙り」だ。極上の豚肉を蒸して長時間煮込み、油で揚げて、さらに炙るという手間と時間がかかった料理。最後の炙りの工程は、お客の目の前で調理し、ライブ感を演出する。
昭和天皇が訪中時にお召し上がりになられたという「天皇まんじゅう」を提供するのは、内外の要人を迎えることも多い「攬勝堂」。このオリジナルの点心は、ふんわりした皮に包まれたシイタケとからし菜の野菜まんじゅうで、ゴマ油の香りが印象的。天皇訪中時の宿泊先の調理担当者から伝授されたという秘伝のメニューだ。 |