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第7回 子どもにはもう風邪薬が使えなくなります?

 つい先日まで暑かったのに、急にここ数日冷え込んで、冬風邪が一気に流行し、もはやインフルエンザの足音すら聞こえてきました。先日もついに今冬第一号のインフルエンザ患者さんが受診しました。本当ならインフルエンザの話をもう少ししたいところですが、つい先日ショッキングなニュースが入り、まだご存じでない方のためにその話をさせていただきます。

 それは、6歳未満の子どもには市販の風邪薬を使用すべきではないという米食品医薬品局(FDA)の小児医療に関する諮問委員会からの勧告です。その原因は医師の処方なしに買える風邪薬やせき止め薬は、子どもへの効果が確認されていないからです。米国では今月中旬、主要な製薬会社が「飲み過ぎにつながる恐れがある」との理由で、2歳未満の乳幼児向けの風邪薬14種類を自主的に回収していました。

 専門家22人からなる諮問委は、せき止めや去たん剤、抗ヒスタミン剤などを含み、風邪の症状を抑えるとされる一般的な市販薬について、6歳未満への効果は確認できていないためと説明しています。大人を対象にした研究からの推論しかなく、6歳未満の子どもは薬の副作用を最も受けやすいからです。FDAによると、この50年間で子どもを対象にした薬効の研究は11しかなく、効果を確認したものはないといいます。

 一方では製薬会社側は、子どもの風邪薬は年間38億回も使われており、用法用量を守れば安全だとしています。

 実際私が上海に赴任してから千人以上の処方をしましたが、幸いこれといった副作用はまだ確認できていません。しかし、本当の風邪ならウイルス感染ですので、治す薬はないですが、症状を軽くするだけというのは日頃に患者さんに説明しています。風邪を治すのは薬ではなくて、患者さん自身の免疫力が一番です。しかし風邪薬の成分の中で抗ヒスタミン剤の成分は眠くなる効果がありますので、それを飲むと多少でも睡眠時間が増えることを期待し、これからもFDAの勧告を注意しながら、相談した上で処方していこうと思います。

2007年10月記
GHC(グローバルヘルスケア)クリニック
唐堂愉司 内科・小児科医師



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