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第2回 インフルエンザの予備知識

 上海の冬もいよいよ本格的に冷え込みはじめ、底冷えとたとえられるようになってきました。この時期、ほとんどのご家庭ではヒーターなどの暖房器具を大いに活用していることでしょう。寝るときにもヒーターをつけたままという方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、その暖房器具のフル活用がインフルエンザの流行に拍車をかけている事を知っている人は少ないのではないかと思います。今回はこのインフルエンザについて、感染を未然に防ぐ方法、またかかってしまった場合の対処方法についてお話したいと思います。


換気と湿度の重要性

 上海に住んでいる場合、マンションに備え付けの電気式ヒーターをご利用の家庭が殆どだと思いますが、石油ストーブではないかぎり定期的に空気の入れ替えをしている家庭は少ないと思います。外出先からウィルスが着衣などについて持ち込まれた場合、閉め切った暖かい部屋の中で一気に増殖する可能性があります。特に加湿器を使っていない家庭ではそのリスクがさらに高くなります。インフルエンザウィルスは非常に湿気を嫌がる特徴がありますし、また湿度の高い環境ではウィルスの動きも非常に鈍くなります。乾燥した暖かい部屋はウィルスにとって最高の繁殖場所だということを覚えていて下さい。

 ですので、まず『定期的な空気の入れ換え』をし、『加湿器の常時使用』でウィルスの増殖を防ぐよう心がけましょう。


インフルエンザの症状と治療

 インフルエンザの典型的な症状では、まず急激な発熱(38度以上)、頭痛、関節痛、筋肉痛などが現れ、鼻水、咽頭通、咳など呼吸器症状が見られます。インフルエンザ検査は最近では迅速キットがあり、10分以内に検査結果が判明できます。治療としてはタミフル(英: Tamiflu / 中: 特敏福)が一番の選択肢ですが、基本的に発病して48時間以内に服用しなければ薬の効果は期待できません。インフルエンザは肺炎との鑑別が非常に難しいので、個人で判断はせずに必ず適切な医療機関を受診されて下さい。また、不安を感じられたときは呼吸器専門医に相談をして下さい。

 中国ではタミフルの処方と服用には必ず医師の診断が必要になります。当院でも適量を確保していますので、万が一の際はご相談下さい。


インフルエンザを蔓延させないために上海で特に気をつけたいこと

 インフルエンザの連鎖的感染を防ぐために、居住地域のインフルエンザ情報をこまめにチェックしてください。在上海邦人という狭いコミュニティの中で生活されている場合、特に学齢期の小さなお子さんがいる家庭では、通学バスから下校バスまで1日十時間以上、密接な環境の中で集団生活を過ごすことになるため、ひとりでも感染すると子供たちの間に一気に広まる特性があります。その状況を事前に防ぐためには、やはり早期に上記の症状が見られたら通学を一時中止し、早めに病院で検査を受けるようにしてください。


まとめです。居住地域の流行状況を把握し、早期にマスクを着用し、部屋の加湿を心がけ、また適度な休養を取って、今冬もインフルエンザにかからないように気をつけましょう! また、万が一かかったときに症状が軽くなりますので、インフルエンザの予防接種も毎年定期にしましょう。

2007年1月27日
GHC(グローバルヘルスケア)クリニック
唐堂愉司 内科・小児科医師



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